
キミイロLABでは、子どもたちが遊びの中で自然と言葉に親しめるよう、1日を通して“ことば”に焦点を当てた療育プログラム「ことばの宝探しで楽しい言葉の療育」を実施しました。
朝の会のあと、まずは「ことばビンゴ」を通じてウォーミングアップを行いました。
子どもたちは「たべもの」「のりもの」「きもち」「どうぶつ」といったカテゴリーごとのマス目に、自分が知っている言葉を自由に書き込んでいきます。
職員が出すヒントやジェスチャーを見て、それに合う言葉が自分のビンゴにあれば〇をつけていくルールで、楽しく語彙を思い出しながら活動が進んでいきました。
場があたたまったところで、いよいよメイン活動の「ことばの宝探し」がスタート。
室内のさまざまな場所に、色とりどりの「ことばカード」が隠されています。

カードには、「おにぎり」「ぴかぴか」「ドキドキ」「でんしゃ」など、子どもたちの身近な生活や感情に関わる言葉が書かれており、チームに分かれて地図を頼りに探していきました。
カードを見つけるたびに、「これってどんなときに使うの?」「この言葉、知ってる!」と自然に会話が広がり、ことばの意味や使い方をみんなで確認する姿も見られました。
活動の後半には、見つけた言葉を使って「〇〇が△△してるよ」のような短い文章をつくるチャレンジにも取り組み、自分の発想を表現する練習にもつながりました。
活動の最後には、それぞれの子が「今日一番気に入った言葉」を一つ選び、その理由をみんなの前で発表しました。
「ぴかぴかが好き。ひかってるの、きれいだから」
「おにぎりって、おかあさんがつくってくれるの」

自分の気持ちや体験と結びつけて話す姿が見られ、普段よりも生き生きとした表情がたくさん見られました。
言葉での発表が難しい子は、カードを見せながら表情で伝えたり、職員と一緒に声に出したりと、一人ひとりに合った関わりを大切にしました。
1日を通して、子どもたちはたくさんの言葉に触れ、自分の好きな言葉を見つけ、相手に伝えるという経験を楽しみながら積むことができました。
特別な教材を使わなくても、身近な言葉と遊び心があれば、ことばの療育はもっと自由でのびのびとしたものになります。

今後も、「表現」について、子どもたちが「ことばっておもしろい」「もっと話してみたい」と思えるような体験を増やしていきたいと考えています。