ビジョントレーニングを取り入れた運動遊びに取り組みました

「体を動かすのは好きだけれど、動きがぎこちない」
「黒板を写すのに時間がかかると、学校から言われた」
放課後等デイサービスの見学に来られる保護者の方から、こうしたお話をうかがうことがあります。

なないろTERRACE鍋島教室(彩虹グループ)では、楽しくからだを動かしながら、見る・聞く・考える・動く力をバランスよく育てています。
今回の活動は、ビジョントレーニングを取り入れた運動遊びです。
集中力と空間認知能力の向上を目標にした時間になりました。
床に色のついたマーカーをたくさん並べて、決められた色だけをたどって進んでいきます。
一見すると、ただの遊びのように見えるかもしれません。
けれども、この動きの中には、いくつもの力が同時に働いています。
「見る」と「動く」をつなげる時間

ビジョントレーニングは、視力そのものを鍛えるものではありません。
目で見た情報を、脳で正しく処理して、体の動きにつなげる。
この一連の流れを育てていく取り組みです。
今回の運動遊びでは、次のことが同時に求められます。
- 床に散らばったマーカーの中から、指定された色を素早く見つける
- 次に進む場所を、動きながら目で追い続ける
- 職員の指示を耳で聞いて、動きを切り替える
- 手や足を置く位置を、目で確かめながら調整する
- 自分と友だちの距離をはかり、ぶつからないように進む
見る、聞く、考える、動く。
この4つがつながって、はじめてスムーズな動きになります。
どれか一つがうまくかみ合わないと、動きがぎこちなくなったり、途中で止まってしまったりします。

写真の子どもたちは、四つ這いの姿勢でマーカーを踏みながら進んでいます。
足元を見ながら、次のマーカーの位置も確かめる。
体を支えながら、目線を切り替えていきます。
楽しみながら動いているうちに、目と体の連携が育っていきます。
集中力と空間認知能力が育つと、日常はこう変わります
「空間認知能力」という言葉は、少し耳慣れないかもしれません。
自分の体がどこにあり、まわりのものとどんな位置関係にあるかを把握する力のことです。
この力が育つと、学校や家庭での次のような場面が変わってきます。
- 人混みや廊下で、人にぶつからずに歩ける
- ボール遊びで、飛んでくるボールとの距離をつかめる
- 階段の段差を目で測って、リズムよく上り下りできる
- 机やいすの間を、体をぶつけずに通り抜けられる
- 並んで歩くとき、前の人との間隔を保てる
また、目で見た情報を正確に追う力は、学習の場面にも関わります。
- 黒板の文字を目で追って、ノートに写す
- 音読のときに、行を飛ばさずに読み進める
- プリントの問題文と解答欄を、目で行き来する
- 探しものを、視野の中から見つけ出す

机に向かって練習するだけでは、なかなか続きません。
体を動かす遊びの中に組み込むことで、子どもたちは夢中になって取り組みます。
「楽しかった」で終わる時間が、そのまま力になっていきます。
高く積み上げる遊びにも、ねらいがあります

こちらは、マグネットブロックを高く積み上げているところです。
背丈に迫るほどの高さまで、少しずつ組み上げていきました。
積み上げる遊びには、運動遊びとはまた別のねらいがあります。
- ブロックの向きを合わせて、指先でまっすぐはめ込む
- 倒れないように、少しずつ力を加減する
- 全体の傾きを見て、次にどこへ足すか考える
- 途中で崩れても、もう一度やり直す
高くなるほど、手元は不安定になります。
そこで急いでしまうと崩れる。
その加減を、自分の手で確かめながら進めていきます。

崩れてしまうこともあります。
けれど、そこで終わりにせず、もう一度積みはじめる姿がありました。
やり直せた経験そのものが、次の挑戦を支える力になります。
ゲームの時間にも、たくさんの学びがあります

放課後等デイサービスでゲームの時間があると聞くと、少し気になる保護者の方もいらっしゃるかもしれません。
「家でもゲームばかりなのに」と感じられる方もいらっしゃると思います。
けれど、複数の子どもが一つの画面を囲む時間には、家庭では生まれにくい場面がいくつもあります。
- コントローラーを譲り、自分の番が来るまで待つ
- 決められたルールを守って進める
- 勝ったときに、相手の気持ちを考えて振る舞う
- 負けたときに、気持ちを立て直して次に向かう
- やめる時間を決めて、その約束を守る
順番を待つ。
ルールを守る。
勝っても負けても、気持ちをコントロールする。
ただの遊びではなく、社会性や自己コントロールを育てる大切な時間です。
とくに「負けたときの気持ちの切り替え」は、多くのお子さんにとって難しいところです。
悔しさをどう扱うか。
その練習を、安心できる場所で、職員が見守る中で重ねていきます。

ゲームそのものより、その周りで起きるやりとりを大切にしています。
「次、貸して」と言えたこと。
負けたあとに、もう一回やろうと言えたこと。
友だちとの間で起きる小さな出来事が、そのまま学びになっています。
その子に合ったかたちで、参加できます
体を大きく動かす活動が得意なお子さんもいれば、そうでないお子さんもいます。
集団の中に入るまでに時間が必要なお子さんもいます。
なないろTERRACE鍋島教室(彩虹グループ)では、全員が同じように動くことを目標にはしていません。
座って友だちの動きを見ているだけでもよい。
途中から加わってもよい。
一部分だけ挑戦して、あとは休んでもよい。
見ているだけの時間にも、目からの刺激があります。
友だちが挑戦している空気の中にいることにも、意味があります。

「今日は見ておく」という選択も、そのお子さんの意思として受け止めます。
無理にやらせるより、自分から入りたくなる日を待ちます。
参加のかたちは一つではありません。その子に合った距離で関わっていきます。
という事で、いかがだったでしょうか?
彩虹グループの放課後等デイサービスでは、どの施設も同様の考え方にて運営しております。
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